歯科治療などで、口の中に器具をいれるとすぐに「オエッ」となってしまうことを嘔吐反射といいます。読んで字のごとく、反射的に嘔吐(えづく)する体の作用で、この嘔吐反射が強い方は歯科治療が上手く受診できず、歯科に通うことも億劫になられる方もおられます。
そのため、当院に来られる患者様の中にも、嘔吐反射が原因で長らく治療に行くことができず、歯がボロボロになってからご相談に来られる方もたくさんおられます。
嘔吐反射の原因は人それぞれで一概にひとくくりにはできませんが、主に考えられる要因として以下の2つが挙げられます。
咽頭が狭い方や、日常的に口呼吸をしてしまう方などは、嘔吐反射を起こしやすいとされています。
ご自身で行える嘔吐反射の対策です。
対策1
嘔吐反射が強い旨を歯科医院に伝えていただくことが一番大切です。歯科の多くは当院のように嘔吐反射が強い方に対する対策方法をそれぞれ持っていると思います。
その対策を講じてもらうためにも問診時や問診票にて嘔吐反射がある旨を伝えましょう。
対策2
例えば、嘔吐反射がある方でも食べ物や歯ブラシでは嘔吐反射を起こさない場合がほとんどです。それは自分を信頼しているから。つまりは、歯科医師の手や指も自分の手のように信頼できれば、嘔吐反射も起こりません。まずは歯科医師としっかりコミュニケーションを取り、信頼関係を築きましょう。
対策3
嘔吐反射が心理的要因の場合、極度な恐怖心が嘔吐反射を引き起こします。「怖い」という気持ちはなかなか消えないかもしれませんが、気持ちの上で必要以上に怖がらないよう心がけることで、恐怖心が抑えられることもあります。音楽を聞きながら治療を受けるなど、リラックスした気持ちで治療に臨めるように工夫してみましょう。
対策4
ここでいう正しい呼吸法とは「鼻から吸って口から吐く」方法です。この呼吸法は体をリラックスさえる効果があると言われており、自律神経を正常に保つために有効と言われています。更に腹筋に力を入れることで、吐き気を抑制することができると言われています。
対策5
吐き気を覚えたり、辛くなったら我慢せずに手を挙げて知らせましょう。先に「嘔吐反射がある旨」が歯科医師側に伝わっていれば、手が上がれば察してくれるはずです。無理に我慢をしているとその後の中断時間が伸びたり、さらなるトラウマにつながることもありますので、その都度知らせて手を止めてもらうことも大切です。
こちらは当院で行っている対策の一例です。
対策1
回転切削器具や型取り用のトレーを小さな物にすることで異物感が少なくなり、嘔吐反射を起こしにくくします。
対策2
排唾管という管を口にかけ、水や唾液を常に吸いながら治療することで、嘔吐反射を軽減します。
対策3
上体を少し起こした状態で治療することで、嘔吐反射が起こりにくくなります。
対策4
口蓋と呼ばれる上顎の歯の内側の粘膜に浸潤麻酔や表面麻酔を行うことで、器具による苦痛を軽減します。
対策5
嘔吐反射が起こりやすい歯の型取り作業を、光学印象というカメラを使った作業に変えることで嘔吐反射が起こりにくくなります。
対策6
嘔吐反射が強い方には、嘔吐反射が起きやすい治療を鎮静麻酔によって眠ったかのような状態で行う短期集中治療をご提案することもあります。
他にも「笑気麻酔」を利用するところも多くあります(※1)が、軽症者以外は効果が見られないため、当院では導入していません。軽度の嘔吐反射なら笑気麻酔を保険診療で取り扱っている医院にかかるのも一つの手段です。
※1)軽症2例はいずれも笑気吸入鎮静法で歯科治療が可能であった。中等度の症例では、笑気吸入が最も多く61例中30例(49%)、ジアゼパムまたはミダゾラムの静脈内鎮静法が16例(26%)、笑気・ミダゾラム併用が2例(3%)、笑気・モルヒネ併用が10例(16%)であった。
これだけ対策があっても、嘔吐反射のある方にとって歯科治療はできれば受けたくないというのが本音ではないでしょうか。一番良いのは、「虫歯にならない」「歯周病にならない」ことではないかと思います。
当院にお越しになられた患者様で、嘔吐反射があるにも頑張って治療にお越しいただいた患者様には、治療終了後に「予防歯科」をオススメしています。
予防歯科も口の中に器具は入りますが、「恐怖心を煽るような治療が少ない」「痛みがない」ことから、嘔吐反射がある方でもすんなり受けれるようになるケースも多々あります。まずは信頼関係を築ける歯科医院を見つけ、頑張って治療を終えることができれば、ぜひ予防歯科をご検討下さい。
もちろん、当院でも嘔吐反射の患者様対策や予防歯科にも力を入れておりますので、「ここで治療を頑張ってみよう!」と思ったらいつでもご相談下さい。
三宮アップル歯科
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