むし歯による歯のお痛み

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咬み合わせの治療

正しい咬み合わせは心身の健康に繋がります

咬み合わせの治療は、当院においても最も力を入れている治療の一つです。例えば奥歯一本を治療するにしても、しっかりバランスよく咬める歯でなければ、最終的に咬合崩壊というお口全体のバランスが崩れる原因になりかねます。 咬み合わせはお口だけでなく、顎関節症や肩こりの原因になったり、姿勢すら歪ますこともあるほど、身体のバランスを保つためにも重要な項目の一つです。 当院では、どんな治療においても「咬み合わせのバランス」を大切にして治療を行っています。「悪いところだけ治して欲しい」という場合でも、もちろん咬み合せのことを考えて治療をしていますが、「咬み合わせが原因で他の歯が悪くなっている場合」は、全体的な治療をご提案させていただくことがあります。

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咬み合せの三大症状

咬み合わせの問題の怖いところは、段階を経て壊れていくことにあります。簡単に言うと進行するということ。最初は治療した歯の1本や、抜けてしまった1本、あるいは虫歯などのない状態から、最大で100kg以上と言われる咬む力によってどんどん悪くなり、最終的には複数の歯、あるいは全ての歯が抜け落ちてしまうことも考えられる恐ろしい症状です。逆に、家と同じで壊れかけたところを応急処置ではなくしっかり柱から治してあげることで、きちんと崩壊を防ぐこともできます。大切なのは特に奥歯の治療です。どうせ見えないからと油断せずに「奥歯こそしっかり治す」ことでかみ合わせの崩壊を防ぎましょう。

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1.歯の周囲の骨が弱くなる

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50代以降に多く見られる、歯に力がかかるせいで歯がぐらつき、骨が溶ける症状です。上下の歯で咬み合う歯の力でお互いがダメージを与え、それを支える歯ぐきがぐらつき始めたり弱くなったりします。更に歯周病がある場合は輪をかけてダメージを受けることになります。

1.歯の周囲の骨が弱くなる

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咬み合わせにより歯頚部に力がかかり、歯質が壊れる症状です。見た目にも歯が欠けているような状態で、壊れた歯質が神経に近ければ近いほど、知覚過敏など痛みやしみる症状が表れます。主に歯と歯ぐきの境目にできるのがこのくさび状欠損です。

1.歯の周囲の骨が弱くなる

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咬み合わせの力によって歯が折れてしまう症状です。厚生労働省の報告によると、破折が原因で歯を喪失してしまう割合は11%程度と言われています(※1)。折れてしまった歯は、抜歯になることがほとんど。残念ながら歯を一本失うことになってしまいます。特に抜髄した(神経を抜いた)歯は、歯の根がもろくなっているため、破折してしまう可能性が高いとされています。

参考文献※1)

厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット歯の喪失の原因

咬合性外傷について

咬合性外傷とは

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咬合性外傷とは、バランスよく歯が咬み合っていないことから起こる歯の損傷です。人間の咬合力(咬む力)は通常50kg〜100kg程度と言われており、歯は隣り合う歯と支えあいながらその力を分散することで均衡を保っています。しかし、一本の歯がバランスを崩したり、歯並び的にしっかり咬み合っていなければ、時間の経過とともに徐々に歯はダメージを蓄積しています。歯へのダメージは咬合面(咬み合っている面)にも現れますが、時として歯の根を支える骨(歯槽骨)をも侵襲していきます。ダメージを受けた骨は徐々に歯を支えきれなくなり、最終的には破壊され、歯が抜けてしまいます。

咬合性外傷を放っておくと

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咬合性外傷の進行は、奥歯から始まります。奥歯はひと目につかず「1本ぐらいなくても」と放っておかれる方もたまにおられますが、実は咬み合わせにとってもっとも重要なのがこの奥歯なのです。奥歯がなくなると咬み合う力を支えることができなくなり、家の屋根とおなじように「ペシャッ」と潰れてしまいます。
柱を失った屋根がどうなるかというと、写真の前歯のように前に倒れながら潰れて、最終的には前歯も失うことになります。これが咬合崩壊です。1本の抜歯が全ての歯を失う原因となる。これが咬合性外傷の怖さなのです。28(32)本あるんだから1本ぐらいと考えるのではなく27本を支えるための1本だと考え、歯に違和感を感じたらすぐにご相談下さい。

咬合性外傷の治療と予防

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咬合性外傷の治療として考えられるのは、抜けてしまってからの欠損補綴と、抜けるまでの予防として歯の定期検診が挙げられます。欠損補綴となると1本の欠損であれば入れ歯やブリッジも可能ですが、どちらもバネをかけたり歯を被せるために健康な歯を削ることになります。
独立して同じ支えとして機能させるとなると、自由診療のインプラントが考えられます。どの治療法にしろ、失った歯は戻りませんので、やはりお口の健康を考えた場合の選択は「予防」ということになってきます。歯の定期検診に通っていれば、レントゲンや精密検査でその徴候を発見することが可能です。歯が歯槽骨を破壊し始める前に、歯の高さを調整したり、歯並びを改善することで歯を失うリスクを下げることができます。 1本の歯から残りの歯の寿命が短くなることがあります。特に咬合性外傷は50歳前後から急速に抜歯の原因となる病気ですので、きちんと定期検診で予防することをおすすめします。

顎関節症の治療について

顎(あご)の痛みの原因

顎(あご)から音が鳴る、口が大きく開けようとすると痛い・開かない、顎(あご)が痛い。それは顎関節症の症状かもしれません。他にもそこから派生し、肩こりが酷い、偏頭痛がするなどの弊害が現れることも・・・。顎関節症は、自然になるものもありますが、痛みがある異常原因があることがほとんどで、その原因を除去することが症状の緩和だけでなく将来的なお口の健康にも役立つものであると考えます。

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顎関節症の原因

顎関節症の原因は、少し前まで「咬み合わせ」であると言われていました。現在では多因子病因説といって、様々な要因が絡みあうことで症状をもたらすという、いわば原因を特定するのが困難な病気とされていますが、原因は大きく分けて以下のものがあります。

  1. 咀嚼筋と呼ばれる筋肉
  2. 滑膜,円板後部組織,関節靭帯(主に外側靭帯),関節包
  3. 関節円板
  4. 骨の変形

前述した咬み合わせはもちろん、打った・ぶつけたなどの外傷や、身体の構造的な問題、あるいは習癖が要因となっていることもあります。現在ではその習癖が問題であることが最も多いともされていますが、こればかりは人によって違いますので、一つ一つ改善していくことで要因を探ることが根本的な治療につなげる手段であると考えられます。

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顎関節症の治療

視診・問診・資料によるチェック

顎関節症の自然経過を調べた研究では,顎関節症は時間経過とともに改善し,治癒 していく疾患であることが示されています。顎関節症患者の自覚症状は保存的治療によ って良好に緩和することがほとんどです。そのためできるだけ保存的で可逆的な治療を行うことが推奨されています(※1)。歯の治療後から顎関節症が発生した場合、もちろん考えられる原因は咬み合わせであるというとです。その場合は咬み合わせをしっかり診断し、歯を削ったり高さを調節しながら、スプリントという装着物(マウスピース)により痛み・炎症の原因の緩和や顎位の調整を行います。また、歯ぎしりが原因である場合もマウスピースの着用により緩和されます。審査・診断を行った上で歯科的要因以外が原因として考えられる場合は然るべき機関にご紹介させていただくことも可能です。

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参考文献

マウスピースによる歯の予防

食いしばりや噛み締めから歯を守る

ナイトガードって何のために必要?

天然の歯や治療した歯を自分自身の食いしばりや噛み締めなど、咬合力よって歯質を慢性的に損傷したり、破折という歯のヒビの原因となることがあります。咬合力は過去の実験(※1)において20代男性の場合、臼歯は60〜65kgものストレスがかかっていることがわかっています。更に、後の研究(※2)では、睡眠時の最大咬合力が起きている時の116%もあったという報告があります。つまり、歯には噛む力によって成人男性一人分程度の負担がかかり続けているということです。

また、近年「歯の接触習慣(Tooth Contacting Habit ※以下TCH)」という言葉が使われることが多くなりました。「噛み続け癖」と呼ばれる覚醒時に無意識下で歯が接触することを言います。原因は解明されていませんが、スマホやパソコンが影響するストレスが起因しているのではないかとと言われています。通常、上の歯と下の歯を意識的に噛んでいないときはは、1〜3mmの隙間があると言われています。THCはこの隙間を失った状態で、常に歯に負担を欠けている状態となります。TCHは歯にとっても顎関節にとっても身体にとってもよくありません。その咬合力から歯を守るためにできることの一つが、ナイトガードというマウスピースになります。

※1)対咬合力(平均値)の大きさの順に歯種を列記すれば,第1大臼歯(65.58kg),第2大臼歯(59.93kg)

※2)被験者の覚醒時における最大随意咬合力の111.6%に相当していた

歯ぎしりや噛みしめによって起こる事

1.歯のヒビ・破折

クラックという細いヒビや、破折という歯冠や歯根が割れる症状です。

2.治療した歯や天然歯の破損

治療した修復物が割れてしまったり、天然の歯が欠けることもあります。

3.顎関節が痛くなる

痛みの他、関節音や開口障害などの顎関節症の症状が出ることがあります。

歯にヒビが入ると

歯にヒビが入るとどうなるのでしょうか?

1つ目は知覚過敏が生じます。冷たいものを食べたり飲んだりしたときに歯が「キーン」としみたり痛みを感じたりします。

2つ目はむし歯になりやすくなります。特に歯と歯の間にできるむし歯です。小さい頃は歯と歯が噛み合う面によくむし歯ができます。
これは歯の萌え始めはまだエナメル質が完全に固まっておらず、その溝からむし歯になるのです。しかしながら大人になるとエナメル質が固まるので噛む面のむし歯にはなりにくいのです。そのため、大人になるとむし歯が減ったなぁと感じる人が多くなります。そんなむし歯になりにくい大人になってからでも、むし歯になってしまう原因が歯ぎしりによるヒビなのです。

隣接面カリエス(クラックが原因のむし歯)

レントゲン写真の①のむし歯は、自分で鏡で見てもわかるようなむし歯です。ところが②のむし歯は上に白いものが写っていることから、歯の隣接面や内部にできているむし歯となります。これは本人では見つけるのことが非常に困難なむし歯で、痛みが出て歯医者に行く頃にはかなり大きなむし歯になって、抜髄(歯の神経を抜く処置)を余儀なくすることもあります。

きちんと歯を磨いていて、鏡で歯をチェックしていたのに、「歯医者に検診に行ったらむし歯が見つかった」という経験のある方、原因はこのクラックが原因のむし歯である可能性があります。

むし歯になるのには、むし歯やむし歯菌の有無だけではなく、その量がむし歯全体発生には関与していること(※3)がわかっています。むし歯菌の有無や量、歯のクラックなどを早めに発見するためにも定期検診には通いましょう。

ヒビからくるむし歯を防ぐには

どんなに定期検診に行っていても、自分で歯を磨いていてもむし歯になるということが起こります。それは歯にヒビが入るからです。歯のヒビ、特に歯と歯の間のヒビという所はなかなか歯ブラシが届きませんし、ヒビの中のむし歯菌を自分で取り除くことはまずできません。つまり、ヒビの中は虫歯菌にとって安全な住処になっているということです。

ではどうしたらいいのでしょうか?
歯にヒビを入れてしまう歯ぎしりから歯守る。それができるのが、マウスピース(歯のプロテクター)なのです。定期検診やセルフケアで虫歯菌を減し、マウスピースで歯にヒビが入ることを予防する。この2方向から予防していくことがとても重要と言えます。

マウスピースの費用について

歯ぎしりに対して口腔内装置1〜3の3種類から選択できるようになったのです。簡単に言うと、今までよりも3割程度安価で作製できるマウスピースができたということです。マウスピースをつけることは非常に意義あることです。みなさんも是非この機会に予防歯科始めませんか?

※3)小児プラーク中へのミュータンスレンサ球菌,特にS.mutansの定着量の増加が小児齲蝕発症に繋がる重要な 要因であることが強く示唆された

ご注意

残念ながらマウスピースをしていても、100%歯を守ることはできません。一生に1度しか萌えかわらない歯が生涯キレイなままのはずがありません。背骨が曲がるように、顔にシワができるように、髪の毛が薄くなるように、歯にもヒビが入ります。マウスピースは女性で言う化粧水や乳液のようなものだとわかりやすいかもしれません。毎日積み重ねることで目には見えない効果が現れます。むし歯やヒビ・破折のリスクから歯を守るためにも、マウスピースによる予防をご検討下さい。

咬み合わせに関するQ&A

咬み合わせついてのよくある質問

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Q.歯並びが悪いと咬み合わせも悪くなりますか?
A.一般的な成人の場合、通常28本の歯がバランス良く並んで噛んでいます。咬み合わせが悪いと、全体のバランスが崩れてしまうため、他の歯への負荷が大きくなってしまいます。具体的には、虫歯になったり歯周病になりやすいということです。日本医師会が運営する「歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020」にも、歯周病にかかりやすくなる4つの因子として悪い歯咬み合わせが関わっている(※1)と記されています。

※1)歯周病にかかりやすくなる3つまたは4つの因子が知られています。咬合因子 歯に強い負担がかかる状態などが含まれます。

Q.マウスピースは保険が利きますか?
A.通常の歯ぎしり用のマウスピースであれば保険適応です。オーダーメイドで、患者様一人一人に合ったマウスピースをお渡しします。また、睡眠時無呼吸症候群の方に対しても保険適応でマウスピースを作製することができます(医科での診断書が必要です)。
Q.マウスピースが気持ち悪くて着けられません。どうしたらいいですか?
A.お口の中は、髪の毛一本でも気になるほどすごく敏感です。少し調整するだけで楽になることも多いですので、調整にお越し下さい。
Q.咬み合わせが悪いとどうなりますか?
A.1本でも歯がなくなったり、咬み合わせが悪くて強く噛んでいる歯、噛んでない歯があると、他の歯への負担が増します。例えば、右下の奥歯がなくなってしまい、治療をせずに放置してしまえば、次は左下の奥歯か左上の奥歯がダメになる可能性が出てきます。傾向としては概ね下図のようなコースを辿ること多いということが研究にて分かってきています。

※図1)参考:Cummerの分類から抜粋した欠損歯列のコース

Q.咬み合わせと顎のエラは関係がありますか?
A.噛む力が強いと、咬筋と呼ばれる顔の横の筋肉が強くなると言われています。咬筋が大きくなることにより、エラは発達して見えるため、関係していると言えるでしょう。また、咬筋が発達しエアが大きくなれば、余計に噛む力が強くなることもわかっています。

※2)個性正常咬合者における咬合力と顎顔面形態との関係を,矢状面と前頭面において分析を行ったところ咬合力と関与していることがわかった。

この記事の編集・責任者は歯科医師の梅川 真由子です。
DR梅川

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