大人の歯(永久歯)は抜けてしまうと二度と生えてくることはありません。年齢を重ねれば重ねるほど虫歯や歯周病などによって歯が抜けるリスクが上がっていくため、高齢なほど永久歯が抜けている人が多くなります。
「高齢なほど歯が抜けている」という先入観はデータでも正しいことが明らかになっており、2016年に行われた歯科疾患実態調査では明らかに高齢な人ほど永久歯を失っている本数が多いことがわかります。(※1)
調査が重ねられるにつれ改善されつつあるものの、80歳までに8本以上失ってしまうと20本の歯を維持できていないことになり、80歳までに歯を20本残す「8020運動」を達成できていないことになります。
平成28年 歯科疾患実態調査結果の概要より独自に作成
※参考文献1)5歳以上の多くの年齢階級で、喪失歯を有する者の割合(喪失歯所有者率)は、過去の調査より減少する傾向を示し(表14、図14)、1人平均喪失歯数も減少する傾向を示した(表15、図15)。
歯周病は歯と歯茎の隙間に歯周病菌が繁殖し、毒素を出すことで歯肉・歯を支える骨(歯槽骨)が炎症を起こす病気です。歯周病が進行すると歯と歯茎の隙間が広がって大きな溝となり、汚れが溜まりやすくなります。汚れを放置すると歯槽骨が溶かされ、支えを失ってグラグラになった歯は自然に抜けてしまいます。
歯周病は永久歯を失う最大の原因とされ、虫歯よりも多くの永久歯が歯周病によって抜けています。(※2)特に30代を過ぎると徐々に歯周病のリスクが高まっていき、年齢を重ねるほど歯周病による抜歯の数は増加します。
歯周病は虫歯と違って痛みを感じにくいことや、症状が出た部分を削って完全に除去することが難しいため、継続的な治療とセルフケアが必要になります。
第2回 永久歯の抜歯原因調査より独自に作成
※2)抜歯の主原因別の割合で最も多かったのは歯周病(37.1%)、次いでう蝕(29.2%)、破折(17.8%)、その他(7.6%)、埋伏歯(5.0%)、矯正(1.9%)の順となった。
虫歯は歯周病と違って子どもの頃から感染のリスクがある病気です。はっきりとした痛みや目に見える歯の変化があるので気付きやすい一方で、虫歯を治すために歯を削るとその分だけ歯は脆くなり、治療を行なった歯は抜歯となるリスクが高まります。
どの歯医者でも、できるだけ歯を削らない治療を推進していると思いますが、ある程度の大きさになった虫歯を削らずに治療することができないのが現状です。虫歯のリスクを減らすためには、虫歯になる前の正しい歯磨きと過剰な間食を控えることが重要になります。
歯が抜けた後の治療としては「入れ歯」が主流ですが、保険診療で作る部分入れ歯は、他の歯に金具をかけることで固定するのが一般的です。この金具が支えとする歯に大きな外力を与えることで歯が抜けてしまう場合があります。
全ての部分入れ歯で引き起こる症状ではありませんが、入れ歯の形が合っておらず支えの歯に大きな負担をかけ続けると、健康な歯まで失ってしまうリスクがあります。
定期検診は歯周病・虫歯を防ぐ最も効果的な方法です。3ヶ月〜6ヶ月に一度、歯科医師・歯科衛生士に口腔内をチェックしてもらうことで、歯の清掃・虫歯の有無と歯周病のチェック・時間経過での変化を確認してもらうことができます。
歯周病・虫歯ともに発見が遅れることで手遅れになる場合が多いため、早期発見ができるようにするためにも定期検診は有効と言えます。
歯間ブラシ・デンタルフロスも歯周病・虫歯予防に効果的な方法です。磨き残しがあると、歯と歯の間に虫歯ができやすくなり(隣接面う蝕)、残った歯垢は歯石になってより汚れを溜めやすくしていまします。
歯の汚れは通常の歯ブラシだけでは取りきれないため、歯間を磨く専用の道具でしっかり清掃する必要があります。
喫煙は歯周病を促進してしまう最も悪影響のある習慣です。タバコに含まれるニコチンやタールは血管を収縮させる作用があり、歯茎の免疫力を大幅に下げてしまいます。
また、喫煙はインプラント治療の失敗にも関連する習慣と言われており、これから受ける可能性のある歯科治療の幅を大きく狭めてしまいます。歯以外の全身の健康のためにも、タバコは控えることが望ましいでしょう。
歯周病やむし歯の進行を防ぐためにも、歯医者で受ける定期検診も重要ですが、日頃からのセルフケア(歯磨き・正しい食生活)は欠かせません。歯磨きだけでも磨き残しはできてしまいますし、定期検診だけでも歯の健康は保つことはできません。
ご自身の歯を末永く使い続けるためにも、3ヶ月に1度程度、検診や予防で歯医者をご利用ください。
三宮アップル歯科
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