歯並びが悪いことは、見た目においてマイナスになることが一番の問題だと捉えている方が多いようです。 もちろん、歯並びは第一印象において大切なものですが、実は全身の健康を損なうリスクがあることをご存知でしょうか。
歯並びが悪い方の多くは、咬み合わせの状態も良くありません。咬み合わせが悪いまま長い年月を過ごすと、歯や歯茎はもちろん、顎の関節にも負担をかけることになり、結果的に頭痛や肩こりなどの症状を引き起こすことも珍しくありません。
この他にも、歯並びが悪いことは、身体にとって様々な影響を及ぼしてしまう可能性があり、見た目だけでなく健康面においてのデメリットがあることも覚えておく必要があります。
あまり知られていない事ですが、欧米人の歯並びに対する意識は高く、日本よりも多くの方が歯列矯正を行っています。
虫歯・歯周病予防の意識も高く、周囲からの印象を損なわないためにも、子供のうちに歯列矯正を開始することが多いようです。
欧米では歯はステータスの1つと見なされ、歯並びが整っていないことで経済的にも、社会的にもマイナスな印象を持たれることもあるようです。欧米ほどではないかもしれませんが、日本でも歯並びが歯並びが悪いと、清潔ではないイメージを持たれる傾向があるようです。
日米800人が回答!「成功者は見た目が重要」が8割
歯並びが悪いことで、歯磨きの際に清掃が隅々まで行き届かず、磨き残しがたまり、虫歯や歯周病を進行させてしまう危険があります。
磨き残しはお口の中に生息している細菌のエサとなって、細菌が繁殖しますので、歯磨きがしにくい状態が続くことは歯や歯茎にとって非常に危険な状態だと言えます。逆に歯並びが整っていれば、歯ブラシが当てやすく、汚れにアプローチがしやすくなります。
食べ物などを咀嚼する度に、歯や歯茎には大きな負担がかかりますが、歯並びが整っていればダメージをバランス良く分散できます。
しかし、歯並びが悪いと特定の歯に負荷が集中してしまい、歯や歯茎を悪くしてしまいます。また、顎の関節に負荷をかけ、上下の顎がズレたり、顎の関節の軟骨が磨り減ります。
そうなってしまうと、歯科での治療は困難であり、外科手術をしなければ改善できない可能性が高まります。
歯並びが悪いことで、歯の清掃が不十分となってしまい、歯周病が進行しやすくなります。歯周病菌はメチルメルカプタンというガスを発生させ、腐った玉ねぎのような悪臭を放ちます。
他にも、虫歯が進行し、歯の神経が腐ったり、口が閉じない「開咬」や「上顎前突」も口腔内で細菌が繁殖しやすく、口臭の原因となります。口臭は必ずしもお口の中が原因ではありませんがおよそ9割が口腔内のトラブルです。
歯並びが悪いと、しっかり噛めない・食べ物を細かく砕けないという咀嚼機能がきちんとできない場合があります。食べ物をしっかり噛み砕くことができなければ、その分消化器に負担がかかります。
短期的には問題が現れることではないですが、これが数年・数十年続くということは、かなり長期間、消化器を酷使することになります。
お子様の歯並びが悪いことを心配されて、歯列矯正を検討される親御さんは少なくありません。
その一方で、乳歯だから気にする年齢ではないとお考えの方もおられますが、乳歯の歯並びは永久歯にも影響するので楽観的に考えることはおすすめできません。
私達の歯は、顎の骨で支えられていますが、まだ成長段階にある子供の顎の骨は柔らかく、歯が動きやすい状態です。そのため、指しゃぶり等の何気ない癖であったとしても歯並びが悪くなる原因となります。
しかし、お子様の矯正治療(歯列育形成)は、治療できるタイミングが限られています。子供の歯列矯正は、乳歯と永久歯が混在し、顎の骨の成長が顕著である「混合歯列期」に始めるため、矯正を検討するなら、その時期を逃さないため、且つ虫歯や歯周病の予防を兼ねて、定期的に歯科にかかりましょう。
歯並びの良し悪しは遺伝や幼少期の生活習慣で決まることも多いので注意が必要です。
舌癖(舌で歯を前に押す癖)や指・おしゃぶり等をくわえることで、上の歯に圧力がかかり、歯が前へ倒れてきます。 かわいい仕草なのでつい見過ごしてしまいますが、歯並びには良くありません。
食生活と顎の大きさは密接に関係していると言われており、 柔らかいものを食べ続けることで顎が十分に発達せず、顎が小さくなることもあるようです。
顎が小さいと、歯が並ぶスペースが足りなくなり、歯が重なって、ガタガタに見えてしまう原因となります。
指しゃぶりや舌癖(舌で歯を触る癖)などが原因で出っ歯となり、歯と歯に隙間ができてしまう場合があります。 また、成人した後であっても、歯周病や歯ぎしりなどが原因ですきっ歯になることもあります。
子供の歯並びを悪くしないためには、幼少期から指しゃぶりなどの口腔習癖を改善させ、食べ物を咀嚼する回数を増やすことを癖付けることが大切ですが、無理にやめさせることは非常に難しいものです。
もちろん、歯並びが悪くなるのは習癖だけが原因ではありません。遺伝もその大きな原因です。しかし、習癖に関しては大人が気をつけてあげることで歯並びが悪くなることを防ぐことができます。
幼少期の生活習慣が、歯並びに大きく影響することはおわかりいただけたかと思いますが、顎の成長を終えた大人であっても歯並びが悪くなることも多々あります。
大人が歯並びを悪くする原因の一つは、抜いた歯を長期間放置してしまうことです。歯は隣の歯と支えあっているため、1本でも欠けてしまっている状態が長期間続くと、欠損した部分の隣に位置する歯が倒れ、最悪の場合、将棋倒しのように全ての歯が倒れます。そうなると、とても物を噛めるような状態ではなく、歯並びが悪いというレベルではありません。咬合崩壊といって、回復するための治療にかける時間やお金の負担は大きくなってしまいます。
他にも、歯周病の進行によって歯がぐらついて歯並びを悪くしたり、激しい歯ぎしりによって歯の向きを変えてしまうこともあります。
もし、ご自身やお子様が歯医者で「歯並びを治したほうが良い」と言われたら、一度真剣に歯列矯正を検討してみてください。大人になると、「今さら歯の矯正なんて」とか「大人の矯正はやめたほうがいいと聞いた」など、歯並びを治すことにネガティブになりやすいかもしれませんが、ときには矯正治療をした方がいい場合もあります。
歯列矯正は見た目だけの問題ではなく、お口の健康や歯の寿命にも関わる治療です。というのも、ある調査(※1)では、80歳で20本以上の歯が残っているかを調べたところ、最も多く達成していたのが、正常な咬み合わせで、不正咬合ほどその成績が悪く、反対咬合や開咬という咬み合わせに関しては、8020(80歳で20本以上の歯)達成者は0%だったそうです。
つまり、不正咬合方のは歯が長持ちしにくいと言っても過言ではありません。
ですから、私達歯科医にとって、歯列矯正の意味は見た目よりこの「正常咬合」にすることに重きをおいています。これは、単に歯を並べるだけではなく、しっかり咬み合わせを作るという歯列矯正の真のゴールです。歯並びが悪いと指摘されたら、ご自身やご家族の将来のためにも、ぜひ一度歯列矯正をご検討下さい。
※1)上下顎前歯の前後関係は正常84.6%,上顎前突15.4%,反対咬合0%であった。垂直的関係は正常86.5%,過蓋咬合13.5%,開咬0%であった。
三宮アップル歯科
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