近年は美容意識の高まりもあり、歯並び矯正のご相談を多く受けております。その中でも「前歯だけ気になるので矯正したい」という相談が多くなっています。結論としては「前歯だけの矯正」は可能です!
矯正治療はワイヤーを付ける大掛かりな治療を想像してしまいますが、最近では気になる部分だけを素早く矯正する部分矯正が以前に比べて容易にできるようになってきました。
三宮アップル歯科でも部分矯正やマウスピースを使った部分矯正を取り扱っておりますので、部分矯正を考えられている方は費用感や種類の参考にしてみてください。
部分矯正は、特に人前で見える前歯だけを矯正することに特化した歯並び矯正です。すきっ歯や前歯の重なり(叢生)、出っ歯など、前歯に限定したお悩みを抱えている人にお勧めできます。
しかし、部分矯正は全体矯正に比べて咬み合わせを整えることは不得意なので、部分矯正が適応可能な症例かどうか、しっかりと検査する必要があります。咬み合わせが悪いのに部分矯正で前歯だけを整えようとすると、却って歯の寿命を短くしたり、お口の中の環境を悪くしてしまうことがあります。
MTM(Minor Tooth Movement)とは、ワイヤーを使った部分矯正です。矯正したい部分のみにワイヤーを取り付けることで、通常のワイヤー矯正よりも低価格・短期間で矯正することができます。
ただし、歯並びが大きくデコボコしている場合や、部分矯正によって咬み合わせに影響が出てしまう場合は適用できない場合があります。歯科医院で精密な診断をすることで適用かどうかを見極めます。
100,000~500,000円(税込110,000〜550,000円)
4〜6ヶ月(通院5〜6回)
インビザラインgoは、マウスピース矯正の中でも奥歯(臼歯)を動かさず、前歯部分だけを動かす矯正です。マウスピースなのでワイヤーと比べて動かす痛みは少なく、目立ちにくいのがメリットです。
MTMと同じく歯科医院で適用かどうかを見極める必要がありますが、お口の中をスキャンする光学印象を使うと、インビザラインgoが利用可能かすぐに判断できます。
400,000円(税込440,000円)
※トータルフィー
6ヶ月程度(通院5〜6回)
インビザラインエクスプレスは、インビザラインgoよりも少量の歯、1歯だけ気になる歯を動かしたい場合や、矯正治療の後戻りを治療するのに最適なマウスピース矯正です。
咬み合わせに問題がなければ片顎だけの矯正も可能ですが、適用できる症例は他と比べて少なくなっています。
片顎255,000円(税込280,500円)
両顎327,000円(税込327,000円)
※トータルフィー
3ヶ月程度(通院3〜4回)
部分矯正最大のメリットは、全体矯正と比較して短い期間で治療が完了するところです。動かす歯が少ないため、その分治療期間も短くなります。
ほとんどの場合、半年〜1年以内で終えることができるので、記念の行事や結婚式に合わせて歯並びを綺麗にする患者様も多いです。特にマウスピース矯正は器具を装着していても目立ちにくいので、短期間・低価格・気付かれにくいという3つのメリットがある治療法と言えます。
奥歯の咬み合わせが整っていない不正歯列(悪い歯並び)の場合は当然部分矯正では治療ができません。奥歯を動かす必要がある場合は全体矯正をする必要があります。
部分矯正ができない基準としては「6〜7番目の咬み合わせが正常ではない」場合や「歯の移動に期間を要する」場合などが挙げられます。
部分矯正は全体矯正と違い一部分しか動かさないので、最終的に全体の歯のバランスが悪く見えてしまうことがあります。
部分矯正は比較的安価とはいえ、一般的な歯の治療よりは高額な治療です。治療後に後悔してしまうことがないように、事前の検査をしっかり行い、どのような歯並びになりたいか、またはそれによりどのような顔貌の変化があるかなど、しっかりと歯科医師相談して決めましょう。
部分矯正と同じく、素早く綺麗になれる治療法としてセラミック矯正という言葉も耳にした方もおられるのではないでしょうか。
セラミック矯正とは、向きや形を綺麗に整えたセラミックの被せ物や差し歯を前歯に被せることで見た目を整える治療法です。なので厳密には矯正治療ではありませんが、結果として矯正をしたような綺麗な仕上がりになります。
早く綺麗に仕上がるというのは大変大きなメリットにも聞こえますが、それ以上に大きなデメリットもあるため当院ではセラミック矯正をお勧めしていません。
セラミック矯正は健康な歯を大きく削ったり、神経を取る治療をして綺麗な被せ物を付けます。例え歯並びが良くなかったとしても、二度と戻らない天然の歯を大きく削るということは、歯の寿命に大きな影響を与えてしまいます。
また、被せ物を綺麗な向きに合わせる過程で土台の歯との軸がずれてしまうと、過度な負担がかかり続けた結果、歯が割れてしまったり、最悪の場合抜歯となることもあります。
大幅に天然歯を削ってしまうセラミックを使った矯正にはこのようなデメリットもありますので、当院ではできるだけご自身の歯を活かした歯列矯正や部分矯正をお勧めしております。
部分矯正が可能かどうか、どの装置・どんな方法が適切かなど、ネットで調べてもわからないこともあります。自分では「ほんのちょっとだから」と思っていても、歯科医師から見れば「全体的に動かす必要があるケース」であったり、その逆も然り、認識に違いがあることはよくある話です。
ですから、部分矯正を検討する場合、いずれにしても歯科医師に相談していただくのが一番の早道で確かな方法です。
当院では矯正治療をお考えの方向けに無料矯正相談を行なっております。無料で口腔内の検査をさせていただいた上で、矯正治療を進めるかどうかを決定していただくことができます。当日すぐにご返事を催促することはありませんので、検査結果をもとにゆっくりお考えください。
歯並びのお悩みについて直接歯科医師に伺うこともできますので、お気軽にご相談ください。
前歯だけのマウスピース矯正・部分矯正はできる? | 公開日: 2022/09/19 | 更新日: 2022/10/25 | by
三宮アップル歯科
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