歯列矯正（歯科矯正）にかかる費用は？相場や支払い方法を解説

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歯列矯正の費用

歯の矯正治療の費用はどのくらい？

歯の矯正治療は、病気を治すのではなく歯並びや噛み合わせを整える治療のため、基本的には医療保険が使えない自由診療となります（※1）。医療保険が使える場合は負担額が人それぞれ異なりますが凡そ1割〜3割となります。しかしながら、自由診療は全額自己負担となるため高額な治療となる場合があります。

自由診療の場合は治療する医院によって値段を定めることができます。また、選択する治療方法や治療器具によっても費用が異なります。そのため、一概に矯正治療の費用は〇〇円と答えることができません。そのため、この記事では矯正治療でかかる費用の目安を見ていきます。参考にしていただき、きれいな歯並びを手に入れるための準備をしていきましょう。

（※1）歯科矯正は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして〜限り保険診療の対象とする。

厚生労働省保険局医療課医療指導監査室（平成30年）保険診療の理解のために

治療方法	表側矯正	裏側矯正	マウスピース矯正
全顎矯正治療期間	1年〜3年程度	2年〜3年程度	1年〜3年程度
全顎矯正費用	60万円〜130万円（税別）	100万円〜180万円（税別）	100万円〜180万円（税別）
部分矯正治療期間	3ヶ月〜1年程度	3ヶ月〜1年程度	3ヶ月〜1年程度
部分矯正費用	20万円〜60万円（税別）	30万円〜80万円（税別）	10万円〜50万円（税別）

※独自調査のため費用や期間は目安になります。

矯正治療以外に費用はかかる？

上記の表のように治療方法によって費用が異なり、さらには治療器具や選択する医院によっても費用が異なるため同じ治療方法でも大きな幅があります。

その他にも、治療開始前には相談や事前の検査の費用、虫歯や歯周病があればその治療が必要です。治療中は器具の調整費用や定期的な検査費用、治療後は歯並びが安定するまで保定装置をつけますので装置や定期検査の費用が発生します。

＜当院の場合＞矯正治療の費用に精密検査と保定装置代が含まれています。

相談

治療器具

調整・チェック

	内容	費用
治療開始前	矯正相談	無料〜5,000円
	精密検査・診断	矯正治療に含む〜70,000円
	虫歯・歯周病治療	1,500円〜10,000円
	便宜抜歯	5,000円〜15,000円
治療開始	矯正治療	10万円〜180万円
治療開始	調整・検査	矯正治療に含む〜10,000円
治療終了後	保定装置	矯正治療に含む〜60,000円
治療終了後	調整・検査	矯正治療に含む〜10,000円

※独自調査のため費用は目安になります。

トータルフィーと都度払い

矯正治療以外にもかかる費用が2つ目の表で目安がわかりましたが、「矯正治療に含む」と書いてあるものがいくつかあります。これをトータルフィーと言って、主に矯正治療中に定期的に経過チェックや器具の調整の費用が矯正治療の費用に含まれている場合があります。

反対に、調整料都度払いなどと書いてある場合には、定期的なチェックや装置の調整で行く度に費用が発生します。他にも治療後の保定装置の費用や調整料まで含まれている場合があります。

トータルフィーの場合は、最初に支払う金額が通常より多くなり、都度払いの場合は最初に支払う金額は抑えられますが、通院の度に費用が発生します。これらについても医院によって異なります。

これらについても医院によって異なります。ご自身で選択できる場合もありますが、決められている場合があります。

＜当院の場合＞トータルフィーと調整料都度払いどちらも準備しています。

矯正治療の支払い方法の例

トータルフィー

＜内訳＞
2年間/月1回の通院

矯正装置：80万円

調整料：矯正装置料に含む

保定装置：矯正装置料に含む

すべて含んだ料金
合計80万円

都度払い

＜内訳＞
2年間/月1回の通院

矯正装置：70万円

調整料：
5,000円×通院回数24回

保定装置：5万円

都度支払いの料金
合計87万円

矯正治療費が戻ってくる？

医療費控除の活用

医療費控除は1年間の治療費が10万円を超えた部分が控除の対象となり、対象額と所得に応じて還付される仕組みとなっています。

矯正治療の場合、審美目的ではなく子供の発育に関わる場合や大人でも機能的な噛み合わせの問題の改善には医療費控除が対象となります（※2）。還付請求は確定申告の時に行って下さい。詳細につきましては、各管轄の税務署へお問い合わせ下さい。

＜例＞　所得300万円・年間医療費100万円かかった場合

控除対象額：100万円-10万円=90万円　還付金：13.5万円

（※2）発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正のように、歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、医療費控除の対象になります。

タックスアンサー（よくある税の質問）No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例

矯正治療費のお支払い方法

矯正治療費は一括で支払わないとダメ？

支払い方法は一般消費同様に様々選択が可能な場合があります。矯正治療は比較的高額な治療となりますので、分割払いやクレジットカード、デンタルローンを準備している医院も少なくありません。取り扱い以外にも、分割回数や金利手数料、限度額などそれぞれお使いの分割方法によってもかわってきます。また、審査が必要なものもあります。

治療費同様にお支払い方法も歯科医院や選択したお支払い方法によって、違いがありますので確認が必要になります。

支払い方法	内容	その他
一括払い	矯正治療開始時や開始前にお振込や現金、クレジットカード、各種電子マネーにて矯正治療費を一括でお支払いいただく方法です。	ー
分割払い	医院独自で採用している分割払いです。分割手数料や利息がかからない設定にしている医院が多くあります。分割回数は治療期間内のみで完了する回数設定が一般的です。	分割：2〜48回金利：なし
カード分割払い	クレジットカードの分割払いにてお支払いいただく方法です。使用可能なクレジットカードは歯科医院によって異なります。	分割：2〜24回金利：12%〜15%
デンタルローン	歯科治療用の医療ローンを利用して分割払いにてお支払いいただく方法です。審査が必要になりますが、他の分割払いの金利よりも低く設定されている場合が多いです。提携先は医院によって異なります。また、取り扱いがない場合でも個人で申し込むことも可能です。	分割：3〜120回金利：3.8%〜8.8%
多目的ローン	銀行などが取り扱う個人向けの融資商品を利用して分割払いをするお支払い方法です。審査があり、見積もりなど必要な資金の概要書類が必要になります。また、ご自身で銀行などと契約していただく必要があります。	返済期間：6ヶ月〜10年金利：2.5%〜10.0%

※独自調査のため金利や分割回数、期間は目安になります。

理想の歯並びを手に入れるために

このように、矯正治療は選択する治療方法によって金額や治療期間が大きく変わります。ご予算やご希望に応じて複数の治療の中から選択が可能な場合もございます。支払い方法も一回でのお支払いだけではなく、様々なお支払い方法がございます。まずは、様々な選択肢があることをご理解いただき、歯科医師に相談してみましょう。

歯並びは見た目の問題以外にも、上下の歯がしっかりと噛み合うことで、機能的・予防的にも大きな役割を果たす治療です。大切な歯を長くきれいで健康的に保つためにも、ご検討中の方は一度歯科医院いご相談に足を運んでいただければと思います。