歯が白くなる？ポリリン酸ってどんな効果があるの？

ポリリン酸のホワイトニング効果

ポリリン酸とは元々体内にある生体分子（体を作る重要な有機化合物）で組織の再生促進効果があります。様々な医療分野で活用されますが、歯科では歯周組織再生や骨の再生、歯のステイン（着色）除去に用いられることがあります。

歯磨き剤などのオーラルケア商品、市販のホワイトニング剤にポリリン酸を含有することで、この歯のステイン除去の効果を利用し着色汚れなどを落とすことで歯を綺麗にします。同時に、表面をコーティングすることでステインの再付着を防ぐ効果も期待できます。

ポリリン酸と過酸化水素の違い

過酸化水素とポリリン酸は歯を白くするために含まれるものですが、簡単に表現すると

• 過酸化水素は「歯の漂白」
• ポリリン酸は「着色除去」

ステインの除去は表面の着色汚れを落とすことで本来の歯の色を取り戻すのに対して、過酸化水素は歯の内部に入ることができます。

歯の構造は表面がエナメル質で次に象牙質となっており、歯の色の変化はエナメル質の汚れだけではなく、象牙質の色がエナメル質の透過によって見えることでも変化します。過酸化水素はエナメル質の漂白に加え、エナメル質の構造を変化させることで象牙質が透過しなくなり、漂白の度合いによって本来の歯よりも白くすることができます。

両者にはメリットデメリットはありますが、歯を白くするという観点から見ると歯科でしか取り扱えない過酸化水素を含むホワイトニング剤の方が効果が高くなります。

歯の健康と美しさを求めるには

歯を白くする材料として、ポリリン酸や過酸化水素が含まれているもの以外にも、研磨剤が入った商品など様々あります。また、個人輸入で海外のものを手に入れることが現在では容易となっています。しかしながら、それぞれにメリットやデメリットがあり、さらには日本では一般的に市販できない薬剤が含有されている場合もあります。

歯にダメージを負ってしまうと、治療の費用や期間がさらに別でかかってしまい大きな負担となる場合があります。歯の審美的な部分だけではなく、お口の健康も末永く考えていくためにも、「歯を白くしたい」「ホワイトニングどれがいいかな？」とお悩みの方は、一度歯科医師に相談いただくことが最善であると考えられます。