当院では、マイクロスコープを使った精密な歯の根の治療(根管治療)を得意としています。 マイクロスコープは肉眼では見えにくい歯の内部や根管の中を拡大して目で確認しながらより精密に治療を行うための歯科用顕微鏡です。
歯の根の形は一人ひとり異なり、その形状も複雑です。通常、歯科医師はそんな根管の中を自分の経験を頼りに、手探りで治療しているといっても良いかもしれません。しかしいくら経験があるからといっても、感に頼るには限界があります。 根管の内部は真っ直ぐではありません。複雑に枝分かれしていたり、曲がっていたり、とても経験だけではカバー出来るものではありません。更にいうなら、歯の根の内部はデリケートで、細菌等が入るとすぐに感染を起こしたりもします。 少しでも感染した部分を取り残したら、そこから再度感染したり、膿が溜まったりすることも少なくありません。
口の中には常在菌がたくさんいるため、その空間で治療することで治療中に再感染してしまうこともよくある事です。ある有名な論文があります。無菌のラットと普通のラットの歯を削り、わざと歯に穴を作ります。そのまま約1ヶ月経過を観察していきます。そうすると、無菌のラットでは神経は健康なまま残っていましたが、普通のラットでは虫歯が進んでしまい、その後歯の神経が死んでしまい、根っこに膿ができるという結果になりました。つまり、無菌の状態では根っこに膿ができないと分かったのです(※3)。そのために目で確認しながら治療を行える方法として、マイクロスコープが有効な機器となってくるのです。
参考文献※3)
写真の図1は肉眼で見た場合の根管治療時、図2のマイクロスコープで見た場合の根管治療時の視野の違いです。赤い丸のところに小さな根管があります。このような入り口の小さな根管は、肉眼では確認出来ないことあります。しかし、マイクロスコープを使うことで鮮明に確認・処置をすることができます。
あなたなら、どちらの視野を確認しながら治療されたいですか?マイクロスコープを使うか使わないかで治療の精度がどれだけ変わるのか、この写真でお分かり頂けると思います。
図1
図2
上記のような症状でお困りの場合、マイクロスコープが有効な可能性があります。その他にも、他院で抜歯を進められたが出来る限り歯を長持ちさせたい方、抜髄(神経を抜く治療)が上手くいかず何年も歯科医院に通い続けている方、マイクロスコープが有効な可能性があります。
マイクロスコープによる治療を求めて来られる患者様の多くは、歯の根の治療に行き詰まった結果、最後に「抜きたくない」という思いで来られます。 しかし、それまでに何度も根管治療を繰り返したり、破折(中で根が折れてしまっている)するとことも少なくありません。 そうなってしまえばマイクロスコープであっても治療することは困難となります。「歯を抜きたくない」という思いが強くある場合は、なるべくお早めにご相談ください。
また、複数の根の治療が必要な患者様で、ご要望があれば歯内療法の専門医を招いて一日に複数の歯の根の精密な治療を行う「プレミアムエンド」治療もございます。お気軽にご相談ください。
アップル歯科公式Youtubeチャンネルでも、歯の根の治療について動画で解説しています。
三宮アップル歯科
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